2005年03月22日

在日の考える夫婦別姓制度の功罪

以前から書くと言ってきた、夫婦別姓についての考えを取り上げたい。
日本でも夫婦別姓制度を導入すべきだという声があるのを知っている人もいるだろう。
実は韓国はずっと昔から夫婦別姓である。
在日でも韓国人同士が結婚した場合には、大体本名で呼ぶときは別姓を使う。
私が聞いた、知っている範囲で多少思うことを書くことにする。
と大仰に書いたが、ポイントは一つ。
夫婦別姓が、夫婦関係を変える大きな要素に本当になるのか、ということだ。

しばらく前に、たまたま母と夫婦別姓の話をしたことがあるのだが、
母によると韓国(あるいは在日)の女性は「夫婦別姓が男女差別を増長している」と
いったことを話しているのだという。

それまで私個人は、夫婦別姓を導入してもいいんじゃないか、と思っていたので、
この話はかなり意外だった。
夫婦別姓の評判が悪いのは、別姓とはいえ子供の名前は夫の名字。
別姓なので、結婚しても一族に入れてもらえない感じがする。
これが、女性が夫婦別姓に反対する理由だという。

韓国の家庭には、チョッポと呼ばれる家系図があるのだが、
この家系図は男中心で書いてある。
娘が生まれた場合はともかく、奥さんはチョッポにも掲載されなかった気がする。
確かに女性が軽んじられている感じはした。

少なくとも、在日社会の一部では夫婦別姓を、
男女差別を強めるものとして認識していたわけだ。
夫婦別姓が女性の権利を過剰に強めるという主張があるとしたら、
少し考え直しても良いのではないだろうか。

現在、日本で言われているのが選択的という条件のついた夫婦別姓制度だ。
韓国や在日家庭で経験した夫婦別姓とは違う点もあるだろう。
一つのシンボルとして、夫婦別姓を訴えているのかもしれない。

その辺りの事情にはあまり詳しくないので、あくまでも個人的な考えである。
posted by knj at 12:49| Comment(11) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
我が家の族譜にはお嫁さんも載ります。兄のところは日本人なので、日本人の名前が掲載されていますよ。

韓国の夫婦別姓制度はやっぱり、日本でのそれとちょっと意味合いが違って差別的な要素が含まれると思います。でも、最近は女性も強いから、どうでもよくなってるかもしれませんけどね。
Posted by CHEDS at 2005年03月22日 13:19
日本の場合の姓は、男系と言うより家を表すモノいった方が良いのではないでしょうか。
通常は長男(惣領)が家を継ぎます。ただ、男子が産まれない場合や、男子が死亡などで引き継ぎ手がいない場合は、養子または婿養子として他家より男子を家に入れます。今ほど幼児や母親の死亡率は低くはないので、ままあったことです。日本にとっての姓とは、男系の継承のモノでなくて、あくまでも家の「家名」を意味します。養子・婿養子の場合は当然、男性側が姓を変えます。有名なところでは、岸信介、佐藤栄作元首相の兄弟でしょうか。佐藤栄作は幼いときに佐藤家に養子に出されています。
その制度の名残で今の家族法があります。法律上は結婚時には男女どちらかが姓を変えますが、上記の慣例上女性が姓を変える傾向が強いです。婿養子の場合はやはり男性が姓を変えます。
家制度がなくなりつつあるのに、結婚により「慣例的に」女性が姓を変えるのは、女性の社会進出とともに非常に重い負担になっているというのが、夫婦別姓議論のポイントです。
朝鮮半島での夫婦別姓とは根本的に違うものだと思います。
Posted by ポンチョ at 2005年03月22日 22:10
 佐藤家から養子に出されたのは岸信介です。

 中学3年の時に父佐藤秀助(婿養子)の実家の姓「岸」を継ぎました。

 本筋に関係ないことですが訂正まで。
Posted by 摂津守 at 2005年03月23日 14:27
>CHEDSさん
私は自分のチョッポを作ってないので、最近のチョッポ事情は知りませんでした。有用な話をありがとうございます。

>ポンチョさん
はじめまして。なるほど、と思うところと私の説明不足を感じるところとあるのですが、自分の中でも上手く整理できていないのできちんと説明できません。いずれまた夫婦別姓については書くことになるかもしれません。

>摂津守さん
初めまして、丁寧なご指摘ありがとうございます。
Posted by knj at 2005年03月23日 23:10
・夫婦別姓
・ファミリーネーム
・創氏改名(の創氏のほう)

この辺はみんな絡んでますね。
ファミリーネームのなかった韓国に
ファミリーネームを作って戸籍管理する
目的から戦前の創氏が行われました。
韓国の夫婦別姓が嫁差別だったのは
間違いないでしょう。

それがいつのまにや実情が追い越し、嫁差別的で
女性蔑視的だった韓国の夫婦別姓が
男女平等の観点からよろしいとされることになる。
制度は変わらないのに、女性が強くなった
というただそれだけによって。

普通に、面白いなと思います。
Posted by やまじ at 2005年04月09日 08:32
>やまじさん
はじめまして。面白がっていただいてありがとうございます。社会の変化や時代の違いで、同じことが違う理解をされるようになる。夫婦別姓についての私が書いたことがどこまで適当かどうかは別として、こうした事実があるのは確かですね。

実は今、小熊英二の「民主と愛国」という本を読んでいるのですが(長いのでまだ3分の1も読めてないんですけど)、この本を読んでいると同じ事実を突きつけられる気がします。
Posted by knj at 2005年04月09日 11:45
確かに韓国の別姓と日本の別姓だと
ニュアンスが違うようですね。
私は選択制夫婦別姓の法制化に賛成です。
日本の改姓は半ば強制ですし
結婚は双方の合意によって行われる
ことだとおもうので今の制度は納得できません。
Posted by vanilla at 2007年08月17日 16:10
>vanillaさん
初めまして。返事遅くなりました。
ご指摘の点に反論するつもりはあまりありません。

おそらく目的は男女の平等であり、夫婦別姓ではないと理解します。間違いならすいません。
Posted by knj at 2007年10月15日 01:34
韓国で夫婦別姓でうまくいくのは、選択の余地がないからです。
別姓か同性かを選べるとなったら、当人同士はもちろんのこと、両方の親や親戚まで巻き込んだ一大騒動が起きるでしょう。
別姓か同性か、子供の姓をどちらにするか。
ただでさえ夫婦なんてモメ事だらけなのに、余計なタネは播かない方がいいと思うけど。
ちなみに、本国の友人に聞くと、外国が進んでるなと最初に思ったのは、家族の性がみないっしょだということだと言ってました。
Posted by しんちゃん at 2010年03月16日 22:21
>しんちゃんさん
コメントありがとうございます。
それでも選びたい、あるいはそろえたい人がいるのも事実ではあります
Posted by knj at 2010年04月17日 13:07
香菜子と言います。わたしは夫婦別姓や男女同権が大賛成なので、韓国は日本よりもそういう点は随分進んでいるのかしらと思います。日本も男女差別をなくして、夫婦別姓や事実婚を認めてほしい。
Posted by 香菜子 at 2017年03月11日 12:42
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/2539080
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

ブログで拾った夫婦別姓の声(10)
Excerpt: ついに10回目となってしまいました。夫婦別姓について考える、何気ない言葉の数々で
Weblog: 夫婦別姓を待つ身の溜息
Tracked: 2005-04-04 12:17
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。