2005年04月08日

元在日として経験した就職活動のことを思い出してみる

今回は、前回の「私が通称名を捨てなかったある瞬間を思い出す」のでも触れた就職活動の話を書くことにする。
もうかなり前の話だが、私も就職活動を経験した。
そのときに、在日ということで差別があったのかどうか。
この辺りを少し思い出してみたい。「私が通称名を捨てなかったある瞬間を思い出す」でも書いたが、
私は就職活動したときには、帰化して日本国籍になっていたのだが、
面接官は私が韓国人だったことはすぐに分かる状態だった。
履歴書に書く父の名前が韓国人の名前だったからだ。

私が就職活動していた頃、私の父は亡くなっていた。
私の父が亡くなったのは、私と私の家族が帰化する前であり、父は死ぬまで韓国人だった。

履歴書を見れば少なくとも純粋な日本人でないことは分かる。
「お父さんは、」と聞かれることも多く、そのときには帰化したことを伝えていた。
帰化した時には、就職に有利ではないかとも考えていたのだが、
こうした事情があったので、就職面ではあまり意味はなかったような気がする。

今でも思い出すのが、私が現在勤めている会社での面接のことだ。
韓国名で書いてある父の名前をみた面接官から「君のお父さんは俳人かね」とたずねられた。
私は帰化した韓国人で、父はもう亡くなったので帰化していないのだ、と答えたわけだが、
何ともいえない間の抜けた感じがしたのを覚えている。

結局、今働いている会社が私を採用したわけだが、
採用されなかった会社もいくつもあった。
ただこれは、在日韓国・朝鮮人に対する採用差別というよりも、
私があまり企業としては魅力的な学生ではなかったことが原因だろう。
とりたてて成績がよいわけでも、体育会に所属していたわけでもなかったし。

結局、帰化したことで私は、在日のままよりも就職には有利だったか。
このあたりは私には分からない。

では、私が就職活動した時点で、在日韓国・朝鮮人に対する就職差別はなかったのか。
これは微妙なところだ。

どうやって入手したのか忘れてしまったのだが、
就職活動した時、私は在日韓国・朝鮮人の発行する雑誌のコピーを読んだことがあった。
そのコピーにはいわゆる大手で在日の採用実績のある企業の一覧が書いてあったのだが、
どんな企業にでも在日が就職しているという感じではなかったからだ。

最近の事情はさらに違うだろう。

私は、外資系企業に勤務する会社員と会う機会が多いのだが、
韓国・朝鮮籍あるいは中国籍と思われる名字をみることも少なくない。

企業の世界にも新陳代謝がある。
日本国籍以外の人間の就職を認めない企業が今でもあったとしても、
若い企業を中心にして、
在日韓国・朝鮮人であっても就職できる企業は増えているだろう。

いろいろあって、この話を書くのが遅くなってしまった。
新しい話を期待していた人がいらっしゃったら、すいませんでした。
これからも、時々なペースなりにやっていきます。
posted by knj at 08:25| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 一言だけごめんなさい。まあ本当に就職で差別的な扱いがあったかなかったかは、もはやわからないことでしょう。
 でも元韓国籍のknjさんが、いつまでも疑心暗鬼に囚われる?のも、少々すっきりしませんのでこう考えたらどうかというところを…

 もちろんknjさんは、就職できなかったことが差別を意味するなんてことは考えてらっしゃらないですよね。
 でもどうにも引っかかるのが、その「大手企業の中で在日がいないところが結構?ある」ということなんだと思います。

 よく考えてみてください。在日の人口は60万人を切ったくらいですか。これは鹿児島市の人口とほぼ同じですね。
 大手企業の中で、鹿児島市出身の人が満遍なくいるなんてことはないと私は断言します。
 それと同じことではないのかな?

 まして在日全員が優秀で企業が欲しがる人材だなんてこともあり得ないと思います(笑)就職年限に至った人の一定の割合が、まあ実力とか運で大手の企業に入るぐらいのもので、そこらの割合は大して大きくないものだと思いますよ(一般日本人とくらべたって同じくらいでしょ)

 身近にいた人だけに、ちょっと遠近法の間違いがあったのでは? それだけです。
 気楽にお続けください。ちょくちょく覗きます。
Posted by umi at 2005年04月08日 19:31
>umiさん
どうも。書き方が悪かったのかもしれません。

私個人にとって、就職差別がどうだったのかを現在考えることはないです。むしろ考えるのは、自分がこれからどうやって働いていくのか、キャリアを積み上げることができるかどうかです。ここで重要なのは自分が何をしてきたかでしょうが、それほど大したことをやってきたのかどうかを考えると汗が出ます。会社員というのは換えのきく存在が大半ですから、これからずっと安穏と会社に寄りかかっていけるとも思えない。ある知人に言われた言葉ですが、「働くって難しいね」という感じでしょうか。

話を変えます。在日韓国・朝鮮人の就職というか職業といった方がよいのかもしれませんが、この辺りについてはそれなりに書きたいことがあります。何回か続けることになるかもしれませんが、今後書いていきたいと思います。
Posted by knj at 2005年04月09日 11:22
米国系の外資系企業にいましたが、面白かった。

日本法人に在日系の社員もいましたし、業務移管で中国人社員といっしょに仕事をしたり、上司がシンガポール人(華僑系)で、人事上のお願いをしたり・・・。もちろん本社からアメリカ人のお偉方たちは来ます。

そういう日常になると、在日差別は皆無。在日=実質日本人なので、完全に日本人同士といった感じ(連帯感?)です。

海外の外国人に対する在外(?)差別みたいなメンタリティはあったかもしれませんが・・・。
Posted by C at 2012年05月10日 23:27
初めまして。
日韓関係や在日さんについて勉強している日本人女子です。

就職差別についてはやはり時代なんでしょうね。
私の世代(ロスジェネ世代)はそんなに在日がどうとか朝鮮人がどうとかありませんでした。

ちなみに私のブログで在日さんについて思う事や韓国の事など色々書いているので良かったらみに来てください。
http://fanblogs.jp/happy_pubu/
Posted by fumiko at 2012年05月12日 23:20
少なくとも本名を名乗れない人間を採る気はしない。
韓国人は「日本人は表裏が激しい」と言うが、本名を隠すというのは表裏が激しいからで、差別がどうのというのは言い訳にすぎない。
そんな事を差別だと言って騒ぐのは韓国人だけだしね。
誰でも異国では同国人と同じ就職機会があるなどとは思ってない。
日本に甘えすぎて勘違いが激しいから韓国人を採りたくない企業担当者が増えたという事実を見つめる必要がある。

差別と区別を認識できないが韓国人で困ると日本人は思っています。
韓国人が変わらなければなにもよくならないよ。精神やんでる病人みたいに、差別だ平等だと過敏反応する奴らは面倒くさくてめんなんですよ。
Posted by at 2015年04月02日 12:43
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